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犬は歌わない [独り言]

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昨日は仕事が休みだったので、渋谷にある映画館のシアター・イメージフォーラムに「犬は歌わない」という映画を観に行ってきました。そのついでに秋葉原でPCのメモリを買ったので、気が向いたときにでもPCのメモリを増設をしたいと思います。

この映画は「SPACE DOGS」という原題のオーストリアの映画で、1950年代の東西冷戦下で繰り広げられた宇宙開発競争において、ソビエト連邦が進めた計画の一つである「スペース・ドッグ計画」で最初に宇宙空間に飛びだった犬のライカの話からはじまります。
このライカはモスクワにいた野良犬であり、この計画により命を落としますが、その魂は現代のモスクワに舞い戻り、野良犬たちにも宿っているという体で、話は現代のモスクワの野良犬にフォーカスが当てられます。
人のお溢れに与りながら、時には邪魔者扱いされながらも生きている姿を、淡々と映し出すという映画でした。
時折、ソビエトの宇宙開発のアーカイブ映像が流れ、モスクワの野良犬がスペース・ドッグ計画のもと、身体に電極を縫い付けられたりロケットで打ち上げられる犬が出てきました。
多数はそのまま死んだそうですが、生き残った犬は交配させられその子供は方方に引き取られたのだそうです。
「宇宙へ行っても生命に問題は起こらなかった」という証拠として……


アメリカは宇宙開発の際にチンパンジーを宇宙空間に送り出したそうですが、ソビエトは、街中の野良犬を捕らえて宇宙開発に巻き込む辺り、宇宙空間でも文字が書けるようにマジックインキを作ったアメリカへのカウンターとして鉛筆を使ったという話にも通ずる、最新の研究であろうがあるものは何でも使うという節操の無さがよく現れていて面白いなと思ったところです。


終始犬目線の映画でしたが、20世紀には東西冷戦のある意味象徴として担ぎ出され、現代はそんな事を忘れてしまったかのように地を這いつくばって生きざるを得ない姿は、時代を経ても人間の都合に振り回されつつ、かといって離れることもできない犬という動物を端的に描いていたのではないかと思います

映画にありがちな、可愛いとかかっこいいというような面にはフォーカスしていない、ありのままの姿を記録した決して万人受けする映画ではありませんが、犬と人間の関係を改めて考えてみるきっかけにはなりそうな、そんな映画でした。


今日は映画の感想記事です。


2021-06-16 23:59  nice!(1)  コメント(0) 
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